2015年10月09日

プロの仕事

プロ、とセミプロの仕事について今日は
ちょっと感じるところがありました。

薬剤師というのは国家資格です。
そして、今、ドラッグストアなどに薬剤師がいない時間でも
薬を販売できるようにと限定された医薬品のみ販売できるのが
登録販売士さん。
先日、『消エタ』ありますか?と登録販売士にドラッグストアで
聞いた時、当然知っているであろうと思っていたのですが
『消エタってなんですか?』と言われ、
『消毒用エタノール』ですと答えました。
一般的に医療関係者なら通じる言葉が、通じない。
『無水エタノールじゃダメですか』と言われ、
一体この人はなにを勉強してきたの?と。

登録販売士という資格をとれば薬剤師と同じ
仕事ができるものではないということです。
登録販売士の方がどれだけの経験と知識を持ち
どれだけ薬に対しての責任を持って、仕事を
しているのか?という点で薬剤師とは
別のものとして考えた方がいいのではないかと
思っています。
登録販売士という方たちは、自分のできる範囲の中で
勉強を重ね、ドラッグストアなどで
お薬を販売したらよろしいのではないでしょうか?
それでも、薬でアレルギーが出ることもあり
その互換性など構造式が頭に入っていないと
アドバイスできないこともあると思います。
そういう小さな勉強もきちんとした上で
責任を持って販売に当たる、というのが
登録販売士でしょう。


いろんな現場で薬剤師として他の薬剤師と働いてきて
本当にどの薬剤師さんも勉強熱心ですし、
自分がいつでも勉強不足なんではないかと
思っていました。
そして、何気ない患者さんとの話し中でも
ちょっとしたヒントをすくい上げる、という
のが自然と身につきました。
その人の言葉の奥にあるものを引き出し
健康状態を確かめる、ということを
短い時間の中で、何人もの患者さんと
話をしている尊敬する先輩方と仕事ができたからだと
思っています。

私は薬学部に出たなら、出たなりの知識があり、
医療に携わる現場にいたなら居たなりの
経験とそれに伴う知識があると思っています。
どれだけの人を深く観れる目を持っているかが
医療従事者には大切だと思っています。
そして、その目はプロの視点なのです。
プロにしか見抜けない点も多くあると思います。


今は気軽に『漢方茶』などを購入すできる時代です。
薬も、ネットで購入できる時代です。

お茶と薬は別物。薬は毒にもなります。
とてつもない責任感とプレッシャーがあります。
私にとってハーブティーは漢方に比べると
幾分気持ちが楽な部類です。
けれど、アロマオイルなどは濃度が濃縮されている分
使い方は慎重にすべきものだと思っています。
フランスではアロマオイルは薬局で買うものですし。

特に漢方薬は今、ブームのように広まりつつありますが
一般のドクターでさえあまり足を踏み入れない分野。

まったく病院の薬を飲んでいない、という方も
いますが、多くの方は病院の薬を服用していたりもします。
そういった薬との相互作用や、量的な問題
いろんなことを慎重に考えて漢方を作らせていただいています。

そして、これは自分の手に負えない、
もしくは別の治療者の手を借りた方がいいと思う時は
自分が知りうる信頼できる病院や、鍼灸の先生を紹介します。
あくまでもプロの方を基準に選んでいます。
この人はリラックス系がいいなと思えば、
エステサロンで経験の豊富な、そして自分も行っていて信頼
できる方を紹介します。
それは今までの経験の中で
辛い思いも、苦い思いもたくさんして
自分の力だけではダメなことも知っているからこそ
別のプロの方に受診や、治療してもらうことを
早い段階で決めます。


季節が変われば体も変わり
突然の変化も出てくることがあります。
それを販売する人がどれだけの経験と知識を
もって、自分に合わせたものを選んでくれるのか?
知識だけでもダメですし、経験だけで
知識が不足でもダメ。
プロはプロなりの勉強を毎日している。

民間団体の資格がダメというのではありません。
その方たちも自分の知識を向上するために
しっかり学び経験したら良いのです。
そして、その知識をできるだけわかりやすく
伝えて、いろんな人の健康に役立てたらよいのでは
ないでしょうか?

プロとセミプロは同じ仕事をしているようで
その質には違いが見出せるようにプロ・国家資格の方達の仕事は
そのクオリティーの高さを維持するだけでなく
日々、切磋琢磨してさらに進化させている
上で成り立っている。
スポーツ選手とスポーツを趣味にしている人では
練習の内容や量は異次元のもの。
趣味で済ませていた方が楽しいことの方が多い。
その分野を真面目にやろうとすればするほど
苦しみもやりがいも、責任も増えるということです。

私はあくまでも薬剤師として勉強していきたいと思っています。
そうした時に、また、グッドタイミングで
いい勉強ができそうな機会をいただけそうで
今からワクワクしています。






  


Posted by なつめや at 22:49Comments(0)