2014年04月25日

痛みと麻痺

『肩こりはありますか?』と尋ねると
マッサージに行ったり、美容室で肩をもんだりしてもらうと
すごく凝ってますね、と言われるのに自覚症状がない、
という方は意外と多い。

それが漢方を飲み始めてから肩こりがするようになった、
というので、ご本人としてはどうした?と戸惑ってしまうようで
すが、私としては『今まで肩こりを感じていなかっただけで
もともと、あったものですよ、きっと』と答えることが多い。
その人の姿勢や肩の盛り上がり具合、あごと首のバランス
など総合的に見ると『きっとこの人は肩こりがあっても
マヒしていて感じていないんだろうな~』と思っているわけです。


肩こり、だけでなく体の症状を感じていないというのは
その人がその痛みを感じないほどに心の痛みがあったり
身体をこわばらせることで体を守っていたり、
単純に痛みが通常化していて痛みに鈍感になっていたり
いろんな要因が考えられますが、
『痛み』を痛みとして感じられるのは正常な身体の
反応を感じているからなのだと思うのでございます。
それは決して悪いことではないと思うんですよ、私は。

痛みに対して過剰に敏感すぎるのは良くないけれど、
鈍感すぎるのも良くない。
静かに『痛み』を観察してみると自分の心と
すごくリンクしているのがわかってきます。

 『不通即痛、通即不痛』という言葉があります。
『通じざれば即ち痛み、通ずれば即ち痛まず。』
この通じるというのは
『気・血・水』のどれもが当てはまります。
気・血・水のどれかが滞ればそこに痛みが生じる。

痛みが何から発生しているのかを知ることで
対策も、対応もしていける。

痛みを感じることができれば、ですけど。
マヒしていたら、できない。

体と心の感覚を大切にしていきたいものです。



  


Posted by なつめや at 22:06Comments(0)