2013年06月21日

不妊治療について思うこと

本日の信毎に『不妊治療補助金の年齢制限』についての
読者からの声、というものが掲載されていました。
不妊治療にかかわる治療費は高額でその助成は治療を続ける
ためには不可欠な夫婦が圧倒的だと思う。
そして、その助成金に対して年齢制限を設ける、という議論が
なされていて、39歳で制限するというもの。
この年齢制限については私個人としては39歳以上の人にも
道を残しておいてほしいと思っています。
また、結婚年齢が高齢化しているので、女性の生理・月経に
対する意識を高めておく必要があると思います。

生理痛や、レバー状の塊が出ているのが当たり前みたいな方が
時々います。いやいや、その状態はあまり良くないんですよと、
漢方薬を飲んでいただくと月経痛もなくなり、経血がすごくきれいで
こんな生理があるんですね、ということになります。
そういう状態の子宮があればたとえ39歳以上でも妊娠は
可能ではないかと思います。
生理痛、塊をはじめとして生理の具合があまり良くない方は
たとえ若い年齢だとしても妊娠が難しいのではないかと。
ただ、『若さ』という『腎気』の旺盛さがカバーしてくれる
可能性も大です。

『腎気』というのは生殖能力・発育をつかさどる東洋医学では重要視
されるエネルギーの源泉のようなもの。
女性は7の倍数、男性は8の倍数で旺盛になり、女性は28歳くらいがピークで35歳ころに弱まり始めます。
晩婚化で35歳前後に結婚する方が多いので、どうしても、腎気が
不足気味な状態からスタートするわけです。『腎の衰え』なんて
いっても、西洋医学ではそんなもんあるかいな、って話になって
しまいますが、東洋医学ではそここそが重要なわけで。
西洋医学ではできないことを東洋医学で補って底上げしておく
というのが理想だと私は思っています。
35歳前後で結婚される方なら、結婚する前から自分の身体に
ついてもっと、興味を持った方がいい。
結婚して半年たっても自然妊娠しないのであれば早めに病院へ行くなり
身体を見直したりすることを考え始めたほうがいい、くらいに私は思っています。

漢方薬だって『腎気』を補うにはある程度の時間が必要です。
飲んですぐに効果が出るようなものではありません。
1か月2か月の単位のものではありません。
それまでにその人が、どのような生活をしてきているか、食生活がどうであったか
、年齢、家族、様々な要因で『腎気』には個人差が出ます。
長い年月で培ってきたものを直ぐにどうこうできるほど人間の体は簡単ではありません。
『腎気』は日々の積み重ねの努力によってこそ、少しずつその減りを
少なくして『腎気』をためていくことができるんです。

食べ物も、腎を養う食べ物がありますし、ストレスは『腎気』を
傷つける最大の要因にもなります。適度な運動で、子宮周りの筋肉
もほぐれやすくなり、子宮に弾力がでやすくなります。
生活トータルで『腎気力』を養っていくのです。
日々の努力の賜物なんです。


なつめやでも不妊のご相談が多く、粘り強く頑張っていらっしゃる方々が多いです。食事や運動、
ストレスについて自分と向き合う方々もいます。けれども、結果を焦ってストレスをためてしまう人もいます。
『焦っても事を仕損じる』というように、ドンと構えてしっかり身体づくりをしていただけたらと思います。
だから、厳しいことをいう時もあります。『焦らず、人と比べないでください』と。
心から、応援しているからこそ言うのです。


病院での治療をされている方々も、回数を重ねるだけでは
連作を重ねた畑のように畑の力が弱ってしまいます。
ちょっとでも休ませる、その間に畑の力を回復させる、という
選択肢も作っていただけたら、と思います。

なつめや


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Posted by なつめや at 19:20│Comments(0)不妊
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