2016年08月29日

自分で決めるゴール

不妊治療のゴールというのは非常にむずかしい
テーマだと思います。
その他の病もどこまで自分の体を良い方へ導いて
いくのかも同じことだとは思いますが、
とりわけ不妊治療というのは『年齢』というのが
かなりのプレッシャーというかハードルになります。

なつめやには今、多くの方が赤ちゃんが欲しい、ということで
いらっしゃっています。
20代の方もいれば40歳代の方も多く、それぞれ
スタートラインも違います。
その中で、どうしても、40歳代の方は体の反応が
20歳代の時に比べて弱くなるのは、これは仕方のないことです。
それでも、赤ちゃんが欲しいということで第1子、第2子、
問わず相談にいらっしゃる。

この、体の状態をできるだけ良い状態にして
治療の助けになるようにしていく、というのが
漢方薬の役割どころ。

成功率、病院選び、いろんな条件を挙げれば
手放しに『大丈夫です』なんて言い切れる材料はありません。
そういった条件を、できるだけ客観性を持って
伝えることは伝えようとは心がけています。

ご相談に来ている方は、自分の決めたことに対して
そのアドバイスが否定的だと感じることがあるかもしれません。
でも、ネガティブな情報というよりも
状況を伝えて、やるだけのことは
やりきって、最後納得出来るように、と心がけています。

条件というのはあくまでも物質的な物差しだと思います。
それを全面的に出して、年齢だとか、1子、2子という
条件で、ゴールの設定を揺らぐようなことはしたくないなと、、、。
ご自分が決めたゴールを最後までたどり着けるように
サポートしていく、それに尽きる役割だと思っています。
そのためには少し厳しめのことを言う時もありますけれど(笑)
ランナーにとってのコーチみたいなものです。
食べ物方、走り方、ピッチ、その人に合わせて
いろいろ考える。
性格的なものも、褒めた方がいいのか、
キツ目に言った方がいいのか
いろいろ、考えますよ。
一緒にゴールを目指しているわけです。


私はその方が諦めない限りは、自分も諦めませんし、
ましてや自分から諦めさせようとは考えられません。

全力を尽くす。
その言葉に尽きます。

それは、どの疾患、悩みに対しても
全力を尽くすのみです。

やりきった時にしか感じられない気持ち、
ゴールにたとえ、たどり着かなくても抱くことの
できる気持ちがあると思っています。
ゴールにたどり着いてもつかなくても、
それは新たな『スタート』につながる。

ゴールは自分で決めるのです☆





  


Posted by なつめや at 19:40Comments(0)不妊

2016年06月28日

36.7

この数字、ピンと来る人いるかと思います。
これは基礎体温で私が勝手にゴールデンラインと
名付けている温度。

基礎体温表でここだけ色の違う線が引かれていますよね。
これがなぜか?ってことです。
今まで、いろんな赤ちゃんが欲しいというお客様たちの
基礎体温でこの36.7℃が決め手になってきていると
感じています。
低温期は36、4〜36、5℃くらい。
高温期は36、8〜36、9℃くらいが
理想的な体温であるということに気づきました。
高温期なんて微熱っぽい感じになっていることもあります。
はじめは35℃台だった方も40歳以上だったとしても
根気よくみなさん漢方を続けて本当に綺麗な
基礎体温表に最後はなっている。見本になるくらい。

冷えで夏でも困っていたのに、暑くて布団を剥ぐ位に
なっているらしいです。
素晴らしい〜!!

その体温に至るまでには食事や夫婦の関係性、家族の関係性、
仕事、などいろんな見直しも入る。

ストレスや緊張や疲れがあったらやはり体温は上がりにくいんですよ。

赤ちゃんが欲しいと思う女性は36、7℃を目指してくださいね☆
  


Posted by なつめや at 20:43Comments(0)不妊

2016年06月12日

40歳から

40歳からの妊活というテーマにしようかと
考えたけれど、妊活だけに特化した話には
ならない感じなので
『40歳からの』にしました。

私も40歳を越えていて
一歳、年をとるごとに身体が変わっていくことを
ひしひしと感じた上で書きます。

40歳を越えてくると無理がきかない身体になって
くるなぁということ。
だけど、この30歳~40歳というのは、仕事でも
家庭でもある程度負担が大きい世代。
で、頑張っちゃうんですよね。
特に40歳前後の人たちって、
頑張りやさんが多いなぁとも思います。

私自身は30歳代はまだ、無理がきいたんですが、
40歳に入ったとたん、変わったなと思いました。

だから、仕事も今までと同じ量をやると、
その後の疲れはボディブローのように
身体に溜まってきて、私の場合はどっかんと
アレルギーを起こします。
だから、って訳ではありませんが
やはり、休みは小まめに取らせていただこうと
思っていますし、プライベートでは、仕事の
電話や、メールは極力受けとりません。
休みは大切。

ここから、本題。

なつめやには、30代の方よりも、40代の方の
お子さん希望の方が俄然多いので
時には厳しいことを言うこともあります。

何を自分の人生のなかで築いて育てて
いきたいですか?

中には子供は考えていないけれど、
御主人との関係を大切にしていきたいな、と言う
人もいるし、仕事を、ライフワークとして
頑張っていきたいと言う人もいます。
どの人生もその人が望んで選んだものなら
素晴らしいと思います。

しかし、30代の身体とは違って、
無理があればあった分、身体に正直に出てしまう
ということ。
夜更かし、食事、仕事など、無理がきかない。

特に子供を希望される方々は、
それなりにしっかり身体の状態を
調えていくことが必要になります。
授かった、だけではゴールではなく
むしろスタート。
10ヶ月、お腹でしっかり育て、出産して、
育児して、果てしなく続く身体の酷使に
耐えられる身体にしないとならない。

がっつりケアしていくと
はじめは『この人、大丈夫かなぁ』と思う人でも
かなり、変化していくことがあります。

良いことも、悪いことも身体に正直に出やすい。


30代の方だと、はじめは生理不順や、生理痛の
相談だったとしても将来を、見据えてケア
していきましょう、という話をします。
はじめは、まだ、子供は考えていないです、
という方も結婚~の年数や、身体の状態を考えて
子作りの計画を提案したり。

また、産後のケアをしっかりしていなかったことで
40代の後半から体調を崩したりする方の相談も増えてきて40代からは本当に身体をよく、自分で
見てあげないとならんなと思います。

五臓のうちの『腎』は、女性は35~40歳で大きく
変化していく。
その腎の衰えをできれば緩やかにしていきたいものです。

女性は男性とは違って
家事、仕事、育児、色んな役割を
一人で果たすことが多い。
一人で、なんでも抱え込まず、
周りに甘えられるときは甘えたり、頼んだり、
ときにはのんびりと休んでください。


女性がイキイキして笑顔でいるのが
なにより、身体にも心にも良いとおもう。

そして、なにより、自分が心から望む
家族を、人生を創っていって欲しいと思います。

19日日曜日の梢ヨガ倶楽部さんでの『薬膳ヨガ』はまだ、定員に空きがあるそうです。
ご興味のある方はご連絡くださいませ☆
当日のヨガは何とアキちゃんが担当です。
COSMOメンバーとのワークショップとなりました。
特に胃腸が弱い方や、梅雨から夏にばてやすい方
産後で身体の調子を整えたい方、マタニティ-の方などにお勧めです☆
026-217-0393(梢ヨガ倶楽部さん)にご連絡くださいませ。  


Posted by なつめや at 21:02Comments(0)不妊

2014年08月27日

産後養生

なつめやに来ていただいている妊婦さんたちの
出産が10月頃からピークになります。
赤ちゃんがなかなかお腹に宿ってくれなくて
悩んでいた方も、今ではお腹をポッコリさせて
半月から1か月に一度、エムさんのマッサージに来ています。
漢方はお腹の中に赤ちゃんがいる間はどうしても必要な人以外は
基本的にはお休み。けれど、やはり流産の心配があったり、
母体がとにかく疲れやすく、気も血も不足気味な人たちには
漢方をお渡ししています。

そして何やかんやともうすぐ出産される方がいるので
『産直前と産後の養生』についてなつめやも
勉強中。日本を除く東南アジアの国々では
産後養生に似た期間があったり、養生食があります。
日本だって過去にはあったでしょうに、いつごろからか
出産後、すぐに退院⇒仕事復帰みたいな流れになってしまって
『産後養生』の大切さが今一つ妊婦さんたちには
ピンと来ていないのではないかと思います。

実際、授乳中のお母さんたちが体調を崩してなつめやに
相談にいらっしゃっていたことも、そして、産後数年がたち
何となく調子が悪い、ということでご相談に来ている方もいます。

そして、今、少しずつ認識されだしている『二人目不妊』というのも
産後の養生が不足しているためとは、あまり理解されないかも
しれませんね。

出産という一大イベントはとてつもなく気血を消耗します。
中国には出産中にのむ漢方薬があるくらいです。
面白いですね。
そして、母乳は東洋医学では『精』と言われ、『白い血』として
考えられます。これは『精血同源』というものが根底にあります。
母乳を上げているとやはり貧血気味になったり、
めまいがしたり、髪の毛が抜けやすくなったり、と
血不足の症状が出てくる方もいます。だんだんと母乳も
出にくくなる方もいるようです。
その逆にも母乳が出過ぎたり、乳腺炎で悩むこともあります。


食べたものが血肉になるのですから、食べ物が母乳に
大きく影響することは想像できるかと思いますが、
実際にどんな食べ物をとったらいいのか?というのが
大きな問題だと思います。
中国ではデリバリーの産後養生食があるそうです。
日本ではまだあまり聞きなれない『産後養生食』に
ついてなつめやも少しずつ紹介していけれるように
と思っています。

しばらくは『産後養生』をどっぷり学ぼうと思います。

  


Posted by なつめや at 20:48Comments(0)不妊

2013年06月21日

不妊治療について思うこと

本日の信毎に『不妊治療補助金の年齢制限』についての
読者からの声、というものが掲載されていました。
不妊治療にかかわる治療費は高額でその助成は治療を続ける
ためには不可欠な夫婦が圧倒的だと思う。
そして、その助成金に対して年齢制限を設ける、という議論が
なされていて、39歳で制限するというもの。
この年齢制限については私個人としては39歳以上の人にも
道を残しておいてほしいと思っています。
また、結婚年齢が高齢化しているので、女性の生理・月経に
対する意識を高めておく必要があると思います。

生理痛や、レバー状の塊が出ているのが当たり前みたいな方が
時々います。いやいや、その状態はあまり良くないんですよと、
漢方薬を飲んでいただくと月経痛もなくなり、経血がすごくきれいで
こんな生理があるんですね、ということになります。
そういう状態の子宮があればたとえ39歳以上でも妊娠は
可能ではないかと思います。
生理痛、塊をはじめとして生理の具合があまり良くない方は
たとえ若い年齢だとしても妊娠が難しいのではないかと。
ただ、『若さ』という『腎気』の旺盛さがカバーしてくれる
可能性も大です。

『腎気』というのは生殖能力・発育をつかさどる東洋医学では重要視
されるエネルギーの源泉のようなもの。
女性は7の倍数、男性は8の倍数で旺盛になり、女性は28歳くらいがピークで35歳ころに弱まり始めます。
晩婚化で35歳前後に結婚する方が多いので、どうしても、腎気が
不足気味な状態からスタートするわけです。『腎の衰え』なんて
いっても、西洋医学ではそんなもんあるかいな、って話になって
しまいますが、東洋医学ではそここそが重要なわけで。
西洋医学ではできないことを東洋医学で補って底上げしておく
というのが理想だと私は思っています。
35歳前後で結婚される方なら、結婚する前から自分の身体に
ついてもっと、興味を持った方がいい。
結婚して半年たっても自然妊娠しないのであれば早めに病院へ行くなり
身体を見直したりすることを考え始めたほうがいい、くらいに私は思っています。

漢方薬だって『腎気』を補うにはある程度の時間が必要です。
飲んですぐに効果が出るようなものではありません。
1か月2か月の単位のものではありません。
それまでにその人が、どのような生活をしてきているか、食生活がどうであったか
、年齢、家族、様々な要因で『腎気』には個人差が出ます。
長い年月で培ってきたものを直ぐにどうこうできるほど人間の体は簡単ではありません。
『腎気』は日々の積み重ねの努力によってこそ、少しずつその減りを
少なくして『腎気』をためていくことができるんです。

食べ物も、腎を養う食べ物がありますし、ストレスは『腎気』を
傷つける最大の要因にもなります。適度な運動で、子宮周りの筋肉
もほぐれやすくなり、子宮に弾力がでやすくなります。
生活トータルで『腎気力』を養っていくのです。
日々の努力の賜物なんです。


なつめやでも不妊のご相談が多く、粘り強く頑張っていらっしゃる方々が多いです。食事や運動、
ストレスについて自分と向き合う方々もいます。けれども、結果を焦ってストレスをためてしまう人もいます。
『焦っても事を仕損じる』というように、ドンと構えてしっかり身体づくりをしていただけたらと思います。
だから、厳しいことをいう時もあります。『焦らず、人と比べないでください』と。
心から、応援しているからこそ言うのです。


病院での治療をされている方々も、回数を重ねるだけでは
連作を重ねた畑のように畑の力が弱ってしまいます。
ちょっとでも休ませる、その間に畑の力を回復させる、という
選択肢も作っていただけたら、と思います。

なつめや  


Posted by なつめや at 19:20Comments(0)不妊